夜を日に継いで

アタシのちっぽけな泣き笑い、たまに怒り…。

『猛スピードで母は』 長嶋有

みっちり水滴が張り付いたこの空気感。

ドロンとした暑さ。

ベタッとした肌。

グデッとしたアタシ。

 

そんなこんなで、読みました。

 

猛スピードで母は (文春文庫)

猛スピードで母は (文春文庫)

 

 

収録されている2篇に登場する、愛人と母は、

著者の理想の女性像なのでは?と勘ぐってしまうほど、

愛情たっぷり、いいオンナに描かれています。

 

学歴とか、職歴とか、

母だからね。とか、

愛人はさ。とか、

そんな、ものさしで計られたら、ぐうの音も出ないかもしれないけれど、

豪快で、パンチがきいてて、超根性があって、でも、出過ぎない。

そして、気づいてくれる。

 

いやはや、アタシもこんないいオンナに仕上がっていたらね。。。

 

主人公は2篇とも、小学生です。

 

小5の男の子と、小4の女の子ですが、

家庭環境とか、成績とか

そんな大人目線のものさしで計られたら、こちらもぐうの音が出ない。。。

 

出ないかもしれないけど。。。

 

出ないからなんなの?

出なくても、毎日学校へ行ってるし、

大人の背中見つめて、いろいろ考えてます。

 

特に、豪快なオンナの背中見て、ぱぁっと、目の前が開けて、

ちょっとずつ世界を広げていってます。

 

だからこの子たちは、ちゃんと生きていける。と、思います。

 

あらすじだけを話せば、結構シリアスなストーリーにもかかわらず、

さらりと読めてしまうのが、

著者の長嶋有さんの、凄いところですね。

 

表題の『猛スピードで母は』は、芥川賞受賞。

サイドカーに犬』は、文学界新人賞でデビュー作。

 

納得です。